初めての挫折と克服
3年生でレギュラーの座を掴み4年生からまた新たな進化を遂げた自分に期待していた。
新チームが始まり私はレフトからショートへポジション変更された。
股関節が硬く内野は不向きではあったが
ストレッチを多めに取り入れ日々努力はしていた。
しかしある日突然スローイングがおかしくなってきたのだ!
自分では無意識のうちにトップに入った瞬間ピクピクっと無駄な動きが入っていた為正常に腕を振る事が出来ず、ファーストまでワンバンドやそれを恐れ大暴投が目立つ様になってきた。
いわゆる「イップス」である。
初めての経験でどうする事も出来なかった。
投げるのも嫌になり、しまいには野球が嫌になり辞める事まで考えた。
第1回目の挫折である。
日々の練習でも投げるのはなるべく控え手にはバットばかり持っていた。
それを見かねてか監督、コーチが一生懸命教えてくれたが、やればやる程おかしくなり自信喪失していくばかりだった。
しかし大好きな野球を辞めたくない、もっと上手になりたいと思い嫌なスローイングをとことん練習した。
そうすると少しずつまともに投げれる様になり、少しずつ自信もついてきた。
練習で少しまともに投げれる様になった私に監督がスタメンのチャンスをくれた!
いざ試合が始まると「飛んでくるな」「違う人の所へ打ってくれ」と思うと必ず自分の所へ飛んでくる!
野球あるあるだ!
初回先頭打者の打球が私の所へ飛んできた
私は無我夢中でゴロを取りファーストへ投げた。
見事ストライクでアウトを取った!
心の中で「やった!」と自信に溢れていた
そうこれが上達の早道である「成功体験」
をしたのである。
失敗の体験を勿論必要だが、成功体験はそれ以上に必要なのだ。
練習で少しまともになった投げ方もその一球ですごく良くなった。
不思議なものである。
この様に私の経験から使ってくれた監督に感謝すると共に私も若い選手にたくさん
「成功体験」をさせてあげたい。
最後にイップスの原因は精神的なものも少しあるが、
ほとんどが技術的なものなのである。
何事も練習すれば必ず上手になる。
練習で得た技術を試合での「体験」でさらに上手になれる事を知ってもらいたい。