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現在、中国パンダ保護研究センターと成都パンダ基地でそれぞれ行われている野生化訓練。野生化訓練が始まった経緯と両者の実践例については、「なぜジャイアントパンダの野生化訓練をしなければならないの?」でも紹介した。
日本では特に『パンダが来た道』で言及されている最初の野生化訓練パンダ「シアンシアン」(祥祥)の例とやや消極的な著者の見解のせいか、野生化訓練を前向きにとらえにくい方が少なくない。ただこの原著出版は、2010年である。
その同じ年、中国パンダ保護研究センターでは「母親同伴方式」の野生化訓練が始まった。パンダの子どもが生まれた時から人間との接触を絶ち、母親から直接生きるための術を学ぶ方法である。その後9頭の成功例があり、現在も継続中。
この一見ユニークな方法はそれ以前の失敗例からどのように学び、具体的に何をきっかけとして生まれたのか。
◆野生パンダは2歳で自立する◆失敗の要因◆母親は何でも知っている◆四川大地震から得た教訓
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